社債管理者の責任

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新会社法(平成18年5月)が施行され、旧商法の規定が大幅に変わりました。有限会社法が廃止され、有限会社設立をすることができなくなり、その分株式会社設立がより迅速により容易にできるようになりました。株式会社設立が迅速容易に出来るようになった分、株式会社設立者の責任はより重くなったのではないでしょうか?「自分でできる会社設立」では、会社設立の方法や会社設立をするための知識の掲載をしていきたいと思っています。会社設立をお考えの「未来の社長」様達のお役に立てれば幸いです。ごゆっくりしていってください。

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社債管理者の責任

会社法は、社債発行会社に社債の償還もしくは利息の支払いの停止等があった場合、社債管理者が負う損害賠償責任の範囲を拡大しています。

社債管理者は、社債発行会社が社債の償還もしくは利息の支払いを怠り、社債発行会社について「支払いの停止があった後、またはその前3ヶ月以内」に、次の行為をしたときは、社債権者に損害賠償責任を負います。

≫社債管理者の債権に係る債務について、発行会社から担保の提供または債務の消滅行為を受けた場合、710条2項の対象とする。

≫社債管理者との間に支配従属関係その他の特別の関係を有する者が、当該社債管理者の有する債権を当該社債管理者から譲り受け、その債権につき当該発行会社から弁済等を受けた場合、710条2項の対象とする。

≫社債管理者が発行会社に対する債権を有するに際し、契約により負担する債務をもっぱら当該債務をもって相殺するに供する目的で、発行会社の財産処分の内容とする契約を発行会社との間で締結し、または発行会社に対して債務を負担する者の債務を引き受けることを内容とする契約を締結し、かつ、これにより発行会社に対し負担した債務と当該債権とを相殺した場合、710条2項の対象とする。

≫社債管理者が発行会社に対して債務を負担するに際し、発行会社に対する債権を譲り受け、かつ、当該債務と当該債権とを相殺した場合、710条2項の対象とする。

ただし、社債管理者が誠実にすべき社債の管理を怠らなかったこと、または当該損害がこれら行為によって生じたものでないことを証明したときは、この限りではありません。



また、一定の条件下で、社債管理者が法務省令で定める特別関係者に対して当該社債管理者の債権を譲渡した場合、社債権者は社債権者に連帯して損害賠償責任を負います。

法務省令で定める特別関係者とは次になります。

≫法人の総社員または総株主の議決権のうち、「100分の50を超える」の議決権を有する者(支配社員)と当該法人(被支配人)との関係

≫被支配法人とその支配社員の他の被支配法人との関係

支配社員および被支配法人が合わせて、他の法人の総社員または総株主の議決権のうち、100分の50を超える議決権を有する場合、当該他の法人も、支配社員に対し、被支配法人とみなされます。

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