受胎可能期間は昭和18年1月3日頃より10日頃の間である。
ABO式、MN式、Q式、S式等の血液型検査ならびに血清中の凝血素価の分析結果からみると、XとYとの間に父子関係があっても矛盾しない。
Y男は、妊娠を告げられ、分娩までに数回Aを訪ね、出産後X男を抱擁したり、むつきを交換するなど父親としての愛情を示したことがある。
また、分娩費、生活費の一部を負担している。
Aの姉にAの妊娠につき男として責任をとる旨言明したこともある。
「前示事実関係によれば、一応はXはYの子であるとの事実は証明せられたものといわざるを得ない」。 |